イルカのこと
今日サーフィンで波待ちをしていたとき、イルカが数頭、沖を泳いでいるを見かけた。そのこと自体はたいして珍しくないのだけど、最近わたしはイルカになんともいえない縁を感じていて、テレパシーで話してみようと思って、「こっちに来て。遊ぼ」と念じてみた。
そしたら、イルカがこっちに向かってきた。これはその場にいたサーファーも認めたことで、イルカの背びれがまっすぐ自分たちに向かってくるのを見ることはあんまりないと皆、興奮気味だった。
けれど、すごく近くまではやってこなくて、ある一定の距離まで来たら、イルカは北へと方向転換した。「こっちこっち」と言われたと勝手に解釈して、わたしは自分がいた場所からちょっと沖、そして北へとパドルした。
イルカはしばらくそこにいたんだけど、それ以上近寄ってくることはなかった。わたしもこれ以上追いかけるのはやりすぎかなと思ってその場で止まっていた。
するとどうでしょう。サイズも形も、今日一番の波が、わたしのいるところに入ってきたのです。
これまでここに波は立たなかったから、誰も波待ちをしているサーファーはいなかった。つまり、わたししか乗る人がいない。
もちろん、乗りました。
インサイド(岸寄り)で、誰も乗らないこぼれ波を狙うことはよくあるけれど、別にシークレットスポットでもなんでもない、たくさんのサーファーがいるブレイクで、沖から割れるセットの波で、ピークから乗れ、しかも両隣にパドルをしている人がいない、という状況はまずめったに起こらない。でも、今日起こった。
わたしは、なんでも不思議にしちゃうのが好きなので、これ、イルカが誘ってくれたんだと思うことにする。そして、これからもちょっとイルカとおしゃべりしてみようと思う。