7.31.2019

いまシャッターを切りたい!と思う瞬間が変わってきた。というより、この数年間、「これはブログのネタになりそうだ」とか「インスタ映えしそうだ」とか「これを撮っておいたらいつか仕事で使えそうだ」とか、自分の中から湧き出る以外の動機で写真を撮ってきたことに気がついた。

きっかけは子犬。もう一匹の大型犬と比べれば格段に小さいので見落としがちだが、抱き上げると1カ月半前に抱っこして家に連れてきたときよりずっと大きくなっていることがわかる。写真を比べると顔つきも違う。ああ、この、消えていく瞬間を残しておきたい。子どもを持って写真に目覚めるお父さんお母さんをたくさん見てきたが、こういうことか。

死別した前夫と暮らしていたときは、毎日そのような気持ちでたくさん写真を撮っていたことを思い出した。彼は憧れの人だったから、そんな人と暮らせることがうれしかったし、彼の病気がわかっていたのでこの日々はそう長く続かないかもしれないという気持ちもあって、どんな瞬間も忘れたくなくてシャッターを切りまくっていた。誰のためでもない自分のための写真。

そういう写真は、あとから見たとき、心に迫る。どんな心境でどんな心持ちで撮ったかが蘇る。ブログのためとか、インスタに映えそうとか、仕事に役立つかもとかいう理由で撮った写真にはこれはない。

わたしは写真が好きだったはずなのに、ここ数年はどうもそれほど気乗りしなかったのは、他人に見せるためにきれいな写真を撮ろうとしすぎていたからかもしれない。自分の心が喜ぶ写真を撮ろう。突然、そう決めた7月最後の1日。

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