10.2.2019

今朝、出社前にコーヒーを買いにスタバに寄ったら、消防車が2台、駐車場に停まっていた。大きなショッピングモールで、比較的大きな駐車場があるが、さすがに大型車専用のスペースはないから、消防車2台のために通常の乗用車10台分くらいのパーキングスポットが使われていた。
店に入ると、店の中央のテーブルに制服の男性がずらりと8人くらいいて、よく見たらファイヤーマンたちであった。ああ、消防隊員の人たちの休憩か。目が合った数人と軽く挨拶して、自分のコーヒーを買って店を出た。そういえば、あんな風に消防隊員たちがコーヒーショップで談笑して休んでいるという光景は日本で見たことがなかったなぁ。
消防隊員の休憩に出くわすのは初めてのことであったが、警察官はよく見る。ドーナツ屋でドーナツを選んでいたら警察官が入ってきて何事かと思ったらドーナツを買いに来ただけだったり。店と警察とは何か契約があるのか? それとも公務に就いている人に対する純粋な店の好意なのか? 詳細はわからないけれど、警察官のドーナツはタダであった。
わたしのうろ覚え都市伝説的な知識によれば、日本では警察官は制服を着ているときは私的なことをしてはいけなかったような気がする。ドーナツを買うなんてもってのほかだろうし、タダなんてなったら、「我々の税金で暮らしているのにさらに食べ物が無料なんて」と炎上しそうである。
もうひとつ、日本ではあまり見なかったけれどこちらでよく見るのは、飲食店でのバースデー・サプライズ。店内が突然暗くなってハッピバースデーの音楽とともにケーキが登場して、本人は祝われることを知らなくてびっくり、というのは日本でもよく見るのだが、店員がケーキを運んでいく先に座っているのが、わたしよりずっと年上の中年女性だったり、高齢男性だったりするのだ。しかも集まっているのは子どもとか家族ではなくて、同年代の人たち。これはいつ出くわしてもなかなか心温まる光景である。
日本のここがよかった、アメリカのここがよかった、それぞれにいろいろあるけれど、常識と思っていることは住む場所で全然違うということを体で学ぶにはいろんな国に行くのが手っ取り早い。もちろん体感で学ばなくてもすでにできている人もいて、必ずしもみんな国外に出るべきであるという話でもない。いずれにしても、「常識なんて結局環境に左右されるもので、いろんなことがありなんだ」ということを知って、受け入れられると、生きるのはがぜんラクになる。