01.03.2020

相方は肉と卵とチーズを食べていればいいという「mec食」の信奉者で、わたしは「お肉は週1回で十分、和食大好き、粗食バンザイ」という主義であるため、長い間、互いの食生活は相容れなかった。互いにいい大人なのだから勝手に好きなものを食べていればいいのかもしれないけれど、家族と食卓を共にすることはわたしの人生でもけっこう上位にくる喜びのひとつであるので、別々に適当に食べようというのはしたくない。で、結局わたしが両方のぶんの夕食を作ることになるわけだが、レシピを考えるのはいつもかなりのストレスであった。わたしが食べたいものでいいと彼は口では言うし、実際に食べてくれはする。けれど、彼は野菜嫌いで炭水化物(米)は好きだけど敵対視していることを知っているだけに、わたしの好みだけ優先することは気が引ける。かといって、彼のmecに付き合うのはさらさらごめん。というわけで、一緒に暮らして3年弱、ずっとハッピーミディアムを模索してきて、見つからずにいた…ところが! 何の番組を見たのか、ここへきて相方が急に「一汁一菜」の信奉者に翻った。一汁一菜、それはまさにわたしの理想の日々のごはんである。そのことを彼に特に押し付けたことはなかったのに勝手にこっちサイドに来てくれて、2020年はがぜん毎日のごはん作りが楽しくなった。いやはや、人は変わるもんである。無理に望むように変えようとしなくても、勝手に望むように変わってくれるとは。これも引き寄せか。ありがたや。