02.24.2020

亡くなった夫はすごくクリエイティブな人だった。手先が器用で何でも手づくりできるというだけではなくて、発想力がすばらしく、その発想力を現実に形にするだけの能力と行動力と実行力があった。料理も上手だったが、「レシピ本のとおりに作って『おいしい』と褒められても、なんかズルをしている気がして心地悪い」とよく言っていた。彼にとっては、料理を作るというのはレシピから考えることであったわけですね。レシピ本を見て料理を作ることが当たり前と思い込んでいた当時のわたしには衝撃であったけれど、いまのわたしはおかげでいろんな独自料理にかかんに挑戦するようになった。料理だけじゃなくて、サーフィンも、コピーライティングも、アートも、かつてのわたしは「正しい方法」にこだわり、「正しい方法」を知るために「本を読んだり、人から学んだり」した。そのこと自体、否定はしない。既にいろいろな経験をして学んだ他人に教えを請うと、その人が試行錯誤のうえたどり着いた答えを聞けて、おかげでその人と同じような試行錯誤をする時間は短縮できるから。たとえば、先日まで通っていたスーザン・ウィックススランドのコラージュクラス。どんな素材が使えるのか、どんな手法があるのか、スーザンが自らやった失敗とたどり着いた結論を惜しみなくシェアしてくれたおかげで、一人でYouTubeなど見ながら独学で学んだら1年はかかったような基礎的な内容を数カ月で学べた。ただ、既に手法を確立している他人から教えてもらう内容が「正しい」わけじゃない。そういう観点も持っていると、本や人からの学びはさらに有意義になる。自由でいいのだ。そのことを心底納得するのに40年もかかっちゃった!

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