03.12.2020

急に気がついたのだけど、ライターになって20年が経っていた。10年でようやく一人前という言葉があるけれど、20年やればさすがにライターと名乗ることに抵抗がないくらいの自負ができた。途中、広告のコピーライターになったし、いまは肩書きはライターではなく編集者だけど(でも原稿を書くことは多い)、自分の持っている資質としてはライターであるというのが一番しっくりくる。20年かけて、そこに戻ってきた。広告や編集をやりたかったのは、その当時は自覚はなかったが、いまとなってみると、書くということだけでなくて企画立案から関わって書けるようになりたいという思いからきていたんじゃないかと思う。そして、いまは、ライターをはじめたばかりの20年前に比べたら、ただ与えられたテーマを取材して書くだけでなく、企画立案や構成や制作進行管理まで、ずいぶんいろいろできるようになっている自分に気づく。わたしは「がんばればなんとかなる」というタイプのガッツは持ち合わせておらず「逃げるも勝ち」と思っているたちで、根性論は苦手だが、「継続は力なり」は、40をすぎてその通りだなぁと実感するようになった。ただ漫然と継続するのではなくて、どうしたら楽しくなるか試行錯誤しての継続。そのときは試行錯誤の手応えがなくても、続けていると、こうして20年過ぎて、「あ、できるようになってる!」と気づいたりするのもまた楽しい。