04.09.2020
外出が制限された今、食材の買い出しも
以前ほどの頻度では行かなくなったわけだが
おかげで日々の料理にものすごく
クリエイティビティーが発揮されるようになった。
残っているこの食材とあの食材。
普段なら掛け合わせる習慣のない食材同士だけど
頭を捻ったり発想を変えたりしてみると
意外といけることが多々あることに気づく。
いつもならしょうゆとは合わせないような食材も
やってみたらけっこういけたり、
味噌汁の具材とは思ってもいなかった西洋の食材も
入れてみたらおいしかったり。
広告制作においては、
予算や期限など制約が多いほど
面白いアイデアが生まれるとはよく言われるけれど
きっとそれと同じことだなぁ。
おかげで料理上手にはなっていないが
レシピの幅はぐんと広がったし、
何より、料理は(も)自由でいいのだと
がぜん楽しくなった。
亡くなった夫は本当にクリエイティブな人で
「レシピを見てその通りに作った料理を
おいしいとほめられてもうれしくない」
というようなことをよく言っていた。
彼にとって「料理する」ということは
レシピから作るということであって、
レシピ通りに調理することではなかった。
あの頃は、それに驚いて刺激を受けたけれど
今、わたしはその考えをちゃんと引き継いでいる。
そういう意味で彼はわたしの中に
生きているといつも思うのだ。