今日のつぶやき

犬たちがかぷりとトカゲをやる。
食べるわけではなく、
ただその動きに本能的に反応し、
つい咥えてしまうといったふうだ。

咥えられたトカゲは
犬の上下のキバにおとなしく挟まれて
しばらくして息絶える。

もし、これが人間の子どもならば
「自分が食べるわけでないものを
むやみに殺してはいけない」と
教えたりするかもしれないが、
犬にはわかりようがない。
犬はただ本能的に反射的に
やってしまうだけだ。

これも自然の摂理なのだ。
とわたしは思うようにしている。
思うようにしているが、忍びない。
今月、散歩の途中だけでも3匹が逝った。
今朝は裏庭から戻ったユパが
何か咥えていたので、
にじりよって見たら
ひからびたトカゲの半身であった。
尾っぽだけが切れていたのであれば
きっと逃げられたのだろうと思えたが、
足も付いていたので
当然、残りの半身も生きてはいないだろう。

トカゲにしてみたら
通りがかった犬の襲撃は
思いもよらぬ天災のようなもの。
でも、規模の差はあれど
そのような天災による被害は
きっと至るところで起こっている。
いまこの瞬間もどこかである。
それは自然の摂理である。
そうは思っても忍びない。

わかっちゃいるけど
やめられない
みたいな。

犬達が放り投げたトカゲの体は、
しょざいなげに道路に残されるが、
翌日の散歩時には
アリや虫のエサになっている。

死んでもなお営みは続くのだ。

こういうことに過敏になるときは
だいたいホルモンのせいなんじゃないかと
最近思っている。
そういうときは抗わず、深入りもせず、
ただ、「ふーん」と受け止める。
若いときはだいぶもてあましたが、
いまは自分の取り扱いはだいぶわかり、
処方箋もたくさんある(比喩です)。

自分に限らず、多くの人にとって
20代30代と若い間は、
自分の取扱説明書を作るための
時間といっていいのかもしれないね。

いろいろ大変でも
世界で唯一自分だけの、
今後一生使える取扱説明書を
作っているのだと思えたら
少し楽しく思えるかもしれない。


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