06.30.2020

サーフィンにおいて、わたしはクラシックなスタイルを愛好しており、サーフボードも(自分にしては)重めで、フィンは大きいシングルフィン、という見た目をけっこう大事にしてきた。

おかげで、比較的動きにくいボードも動かすことができるようになっていて、自分としてはその「重たいボードを操舵している感覚」が好きだったりもしたのだけど、このたび、ひょんなことから、クラシックの対極にある軽めのパフォーマンス系のボードが手元にやってきて、今までとは違う乗り味が面白くて、最近はそれに乗っている。

さすがにパフォーマンス系のボードは動かしやすい。ただ、そもそも派手に動くような乗り方が好みじゃないからクラシック愛好家なのであって、よって、そんなに動くボードは必要じゃないと思っているし、動くボードに乗ったところで派手に動く乗り方はしないのだから、パフォーマンス系に乗っても宝の持ち腐れ、ならぬ、機能の持ち腐れなんじゃないかと思っていた。

ところが。このボードに乗り始めてから周りの反応が全然違うのだ。パフォーマンス系ボードにしてからというもの、「すごく調子良さそうじゃん」とローカル仲間たちにめちゃくちゃ声をかけられるのだ。サーフクラブのリーダー、Oなんか、週末、遠くからわざわざそのことを言うためだけにわたしのところに来てくれた。「そのボード、たぶん相当君にあっているんじゃないか」と。

想像するに、これまでのわたしは、重たいボードを「おいしょ」と一所懸命動かしているように、みんなには見えていたんじゃないか。わたしはその「おいしょ」感が、感覚としては嫌いじゃなかったのだが、はたから見たら、小さな細い女が“一所懸命”に動かしているというふうに見えていたのかもしれない。動かしやすいボードになって、その”一所懸命”感が消えて、調子良く乗っているように見えているんじゃないかと。

このことがきっかけで、こだわりが少し緩んだ。クラシックな乗り方に憧れて、それを目指すのはいいが、なにもボードまで徹底的にクラシックにこだわらなくていいのかも、と。クラシックに乗りたかったらボードもクラシックじゃないといけないと勝手に制限していたけれど、ハイパフォーマンスっぽいボードでクラシックっぽく乗ったっていいじゃないか。それもわたしのスタイルってことで確立していけばいいじゃないか、と。

そうしたら。まるでそれに引きずられるように、ほかのこだわりも緩んだ。その一つが、フィルムっぽい写真が好きなんだけど、デジタルで撮ってフィルムっぽく加工するのは本物じゃない気がする、というこだわり。なぜわたしはそんなに「本物」にこだわっているのか(苦笑)。そもそも、何が「本物」なのか。もしかしたら、いまの時代はもはやフィルムはないに等しいから、デジタルをフィルムぽくすることが「本物」になる可能性だってある。というわけで、フィルムっぽく加工するアプリをダウンロード。

で、さらに、趣味のコラージュも、手作業の「サイズがままならない感じ」にこだわっていたが、別にプロのアーティストになるわけじゃあるまいし、何をこだわっているんだと、コラージュアプリを導入した。そしたら、これがまた楽しい。

そしたら、どんどん調子に乗って、動画を編集して、YouTubeに上げてみたりまでした(あくまで知り合い限定の動画だけど)。

こだわりはもちろん、悪いことじゃない。何事も、良い、悪いとクリアに二分はできない。ただ、こだわりのせいで、自分の楽しみが制限されていることに気づいたら、こだわりを手放す時期にあるということだと思う。ま、デジタルのフィルム風加工も、デジタルコラージュも、動画も、しばらくしたらまた飽きてしまうかもしれないけど、それはそれ、いまその瞬間の「楽しい」を丁寧に丁寧にやり続けよう。

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