08.16.2020

わたしが今乗っている車はアメリカに来て2台目。当初のビザは1年強だったので、車にどこまで投資していいものか迷い、また、研修程度の給与しか出なかったのでお金もなく、最初の車はなんと4000ドルくらいで買ったかなりのボロ車であった。1980年代だか90年代に作られた、20万マイルまでもうすぐという走行距離のホンダ車。買って早々、スピードメーターが動かなかったし、1週間もするとエンジンランプが点いてしまったし、最終的には冷却水が漏れて、毎朝、冷却水を足さないといけなかったしで、メカニックの人には「瀕死の人を世話してると思って扱ってください」とまで言われたしで、遠出はとてもできなかった。こうして振り返ると、ずいぶんタフな1年半を乗り切ったなぁとしみじみする。

ビザがしばらく安定すると決まってすぐ購入したのが今の車。これも中古のホンダ車で2002年産。だいぶ古いことに変わりはないんだけど、とても信頼できるメカニックさんが、エンジンオイル交換のときにいろいろ見てくれることもあって不安に感じたことはないし、実際これまでなんのトラブルもなく、先日のセドナへのロードトリップもこなしてくれた。最初の車のレジスト(日本でいう車検みたいなもの)がもう切れる(しかも、ボロすぎて相当なお金をかけて修理しないとレジストの更新はできない)という段階であまり吟味する余裕なく慌てて買ったにしてはすばらしい買い物である。

しかし、その2台目も、もうすぐ20万マイルに到達する走行距離で、わたしは、この車に投資して(たとえばエンジンを積み替えるなどして)乗り続けるのか、他の車を買い換えるのかという選択をそろそろしないとならない。

それで、買い換えるとしたらどんな車がいいか、リサーチをずっとしているんだけど、どれも帯に長し、たすきに短しで、ピンとこない。とすると、今、さほど不満のないこの車を乗りつぶす覚悟で乗り続けるということになるけど、大投資しちゃってから欲しい車が出てきたら嫌だなぁとも思ってしまって、今の車を投資してまで乗り続けるという覚悟もすぐにはできない。

なんで車の買い替えがこんなにおおごとなのかっていうと、わたしは車をいろいろ乗り換えたいという願望もないので、次に乗る車は(もし今の車を乗り続けるとしても)この人生後半の相棒として、生涯添い遂げる一台にしたいと思っているからだ。相方は20年前に新車で買ったジープを今も乗っていて、20年前のものだからだいぶ年季が入っているが、自分がこだわって気に入って買ったものだから、今もエンジンをかけるたびに、とってもいい気分になるし、年季が入ることさえ愛おしいという。そして、気に入って買ったものだから、修理などの投資はまったく苦じゃなく、「壊れたんなら買い換えようか」というチョイスはないという。わたしも次の一台はそんな車がいい。ということまではすぐに決まるのに、では「そんな車」とはわたしにとってどの車なのかがずっと決まらない。

ところが、お盆をすぎた今日、急にわたしの心にこんな考えが浮かんだ。「次の車は、亡くなった夫だと思おう」。海も旅も日常も、わたしの残りの生涯のジャーニーを共に体験する相棒。そう考えたら、だったらこの車がいいなっていうのが出てきた。すごく高いんで、憧れはあっても、今まで本気で検討したことはなかったんだけど、もしかして、乗るならこの車がいいっていうのがどこかにあったから、他の車をどれだけ見てもピンとこなかったのかなぁとまで思えてきた。いや〜、でも高いな。中古でもいいけど、中古も高いな…。でも、もし「その車を持つ」と決めたら、そのように動く(はず)。動いたところで、実現までどのくらいの年月がかかるかわからないのが問題ですけど。ああ、でも、決めちゃおうかな。と、もごもごまだやっていますけど、もし欲しかった車を見事手に入れる流れがきたら「引き寄せすげー」ってことでここで紹介しますね。今はまだ自分の中でだけ宣言しておきます。その記録のための今日の投稿でした。

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s

%d bloggers like this: