08.24.2020

サーフィンの帰りに、日系の農家の直売所に立ち寄った。日系といっても今のオーナーは二代目か三代目かで、もう日本語を話す人はいないだろうと思い込んでいたのだが、店にいた若い女の子が「日本人ですか?日本語も大丈夫なんでなんでも聞いてください」と日本語で声をかけてくれた。とても感じの良い子だった。一族のお孫さんかな?それともアルバイトの子かな? もう少し話を聞いてみればよかった。

スイートコーンと人参とキュウリを買って帰った。キュウリはどちらかというと好きでない野菜なのだが、ここ数週間はとても暑かったので、冷えた日本のキュウリを体がずっと欲していた。アメリカにもキューカンバ(キュウリ)はあるが、日本のキュウリに慣れたわたしにはみずみずしさとシャキッと感が足りなくて食指が動かない。日系マーケットに行けば日本のキュウリが売られているが、日系マーケットがあるエリアに行く用事が今はないので(出勤せずに自宅勤務なので)足が遠のいてしまった。そんなこんなで欲していたものをようやく手に入れたわけだが、地元でも人気の農家の直売で買ったキュウリはさすがにおいしかった。気のせいかもしれない。でも、気のせいだとしてもおいしかった。スイートコーンは「ひげ」までついてきたのがうれしく、乾燥させてコーンのひげ茶にしようと考えている。

ところで、とうもろこしって、日本にいたときは夏に枝豆とともに必ず食卓に出ていたもののひとつであったのに、アメリカに来てからとうもろこしを買ったのはこれが初であったと気づいた。そんなふうに、昔は習慣だったのに、今は習慣でなくなったってこと、けっこうある。意識的に変えたものもあるけど、たとえばとうもろこしを食べなくなったみたいに、気づいたら、そういえば、いつのまにか、というものも多い。わたしの場合は、6年前のアメリカ移住を機に、生活が激変したので、そこで否が応でも変わったことがたくさんある。日本では普通にしていたのに、今はしていないどころか、していないという意識もないものごとがまだまだたくさんありそうだ。

日系農場で買ったとうもろこしとキュウリを食べたこの日は、蒸し暑さもあって、日本の夏を思い出した1日であった。いろんなことが変わってしまったけれど、亡夫の病気や死別やらつらかった時期もあったような気がするけれど、思い出の中のわたしはしあわせそうだし、いまの自分もしあわせで、キュウリはみずみずしく、とうもろこしは甘く、なんの不満もなく、わたしはもうすぐまた一つ年を重ねる。

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