小さな冒険はいつだって作れる

スウェルがヒットして頭オーバーの波がずっと炸裂していた南カリフォルニア。今週はようやく落ち着いて頭サイズくらいになりそう、このチャンスを逃すとまた来週はデカ波がくる、ということで、本当に久しぶりに早朝サーフィンに繰り出した。
大波がヒットしている間はホームブレイクを避けて、小波が割れるスポットに遠征していたので、ホームでサーフィンするのはなんと今年初。いやー、頭オーバーの波が3週間以上途切れることなく続くって、サーファーなら大万歳なんだろうけど、サーファーみんながみんな大波好きってわけじゃないんですよ、とわたしは声を大にして言いたい。
今日は小さくなったといっても頭サイズくらいはありそうな予報で、それなりの心持ちで出かけたけれど、実際には腰サイズ。大きなセットの波でも胸サイズっていうファンウェーブで、小波ラバーのわたしのテンションは上がりまくり。幸福ホルモンがどばどばっとでて多幸感にみちあふれた。
まだ太陽が出ていない、どころか、またたく星が見える時刻に一人家を出て、まだ暗い道を車で走る。朝一番なのでラジオもほどよく落ち着いたトーンで、わたしの苦手な保険系(まさかがあってからでは遅いですよって脅すやつ)のCMも入らない。海に着くと、サーファー達がそれぞれ静かに波をチェックしている。まだ暗すぎていまいちよく見えないけど、それでもファーストライトという最初のあかりが届くころには海に入っていたいので、入るか入らないか暗闇の中で判断して、入るなら着替え始めなきゃいけない。
ちょっと前までは、それら一連の行為はわたしの日課、つまり日常で、なんてことないものだった。だけど、3週間ぶりくらいになると、なんかちょっとしたアドベンチャーのように感じて、ドキドキした。よく波が見えないけど、入って本当に大丈夫なサイズか? 潮の流れがだいぶ強そうだけどどこからパドルアウトすればいいか? 早朝サーフィンは一人なので(相方はこないので)、全ての判断が自分に委ねられている。でも、そのおかげで、わたしの中のどこかが活性化する気がする。そして、丹田に力がわくというか、腹の底からパワーみたいなものが出てくるのを感じる。
思うに、わたしはやっぱりアドベンチャーが好きなんである。同じようなことをして過ごす日が続くとしゅるしゅるとどんどん弱ってしまう。でも、ちょっとアドベンチャーをするとめきめき元気になる。
壮大なアドベンチャーに出るのは(まだ)怖いし、そんな心身の余裕もないけど、いつもとちょっと違うことするって、じつはそれだけで十分、アドベンチャラスなんだなって今回気づいた。数週間前に確か投稿したけど、ずっと登りたかった丘に登るとか、そんなことでいい。週に1回くらいは、自分にちょっとアドベンチャラスなことさせてあげよう。ってすぐ習慣化したがる習慣化の鬼と最近、化している。習慣にする方法は習得するとかなり楽しい。それでも続かないものもあるけど、それは続けなくていいものだったんだって考えるようにしている。
