偶然か、サインか

すこし前のベストセラー『Atomic Habits』を読んでいる。原書も難しくないよと言われて英語で読んでいるがたしかに難しくないので英語の勉強のために洋書を読みたい人にもよいのではないかと思う。
内容は、人生とは小さな習慣の積み重ねでできている、だから、小さな習慣を変えれば人生が変わる、という話で、どうしたら小さな習慣を変えていけるかという指南書。まだ全部読み終えていないが、「そうそうそうなんだよ」と膝を打ったのが「習慣を変えるためにはアイデンティティーから変えなきゃいけない」ということ。わたしがこのブログでもよく書くことだけど、セルフイメージをまず変えてしまうってことが、習慣を作るのにすごく大事なのだ。
って、つまり、わたしがこの数年、体得したことは、一所懸命ブログで書かなくてももうとっくに人は知っていて、しかも本にまでなっているということが同時にわかったのでもありました(苦笑)。
それで思い出したんだけど、そもそもこのセルフイメージを変える、自分のアイデンティティーのほうから働きかけるっていうアイデアは、おそらく、これまた自己啓発のバイブルといえる本『7つの習慣』でも言っていることのような気がする。いまはちょっとそんな気にならないのでしばらく読み返していないため確信は持てないが、この本の中にあった「自分が自分であるためのミッションステートメントを作って(その作り方のポイントも書かれている)、それを毎朝、自分で見直すといい」というのは実は毎朝実践している。それこそ5年くらい? もう習慣になりすぎちゃって特別なことと思っていなくてこのブログで触れたこともなかったかもしれないけれど、そのステートメントを毎朝見ていることもわたしが自身のセルフイメージを望むように変えられたひとつの要因かもしれない。
いずれにしても、わたしが「Aha!」と納得したことは、いろんな本で仕入れた話を実践してようやく腑に落ちて体でわかったってだけのことで、アイデアは自分の発見でないってこと。あぶないあぶない、うっかり自分の発見と思うところであった(苦笑)。でも、むしろこんなにもいろんな本になっているんだから、やっぱ真理なんだろうという自信にはなった。
しかしまあ、こうして書いてみると、自分がどれだけ自己啓発好きなのかがよくわかるなぁ。
もともとその傾向はあったけれど、やはり前夫を看取ったことがその傾向を加速させたように思う。亡くしたばかりのときはどうせ死んじゃうのに生きている意味がわからず、何にもやる気がせず、何もやる気がしないのに生きているのがつらかったが、しばらくしてすこし元気を回復したら、どうせ死んじゃうならこの人生で自分が持っている可能性を最大限引き出して生きようと思うようになった。そういう意味で前夫は亡くなってもなおわたしの人生に大きな影響を与えてくれている、特別な存在。
どうでもいい話なんだけど、いまちょうどお彼岸だなー、前夫の好きだったものでも買って偲ぶかなー、とぼんやり思っていたら、出先から帰ってきた現夫が、前夫の好物のチーズケーキを買ってきていた。もちろん現夫は彼岸など気にしていないだろうし、前夫の好物がチーズケーキということも(言ったことはあると思うけど覚えていないだろうという意味で)知らないはず。でも、わたしは、こういうちょっとした偶然をサインだと思っている。前夫が、そして神様(のような存在)が、いまの調子でいいよ、そのままいきな、と言っているに違いない、と。
春分。先週は歯科治療の後がすこし腫れたり、食あたりを起こしたりで気が滅入ったが春分の日を終えたら全快し、動き出す元気がまた出てきました。それだけで嬉しい。ありがとう。
