やっぱり「楽しい」が第一

仕事で「新しいこと」を始めていて、毎日てんてこまいです。
何せ自分にとって新しいことなので、ひとつひとつが自分のこれまでの「コンフォートゾーン」を抜けることにもつながっています。
「コンフォートゾーン」を飛び出そうとしているから不安になったり必要以上にプレッシャーを感じたりするのだ、ということは理解していても、疲れていたりすると不必要にダークサイドに傾いてしまうときがあって、そういうときは不安やプレッシャーのほうが勝ってしまいます。
ありがたいことに、相手の方たちが一枚も二枚も人間できていて、また、その分野での経験も豊富なため、わたしがいまどういう状態かを察知して的確にフォローしてくださることで助けられています。
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多くの場合、不安やプレッシャーは、対話することで、軽くなります。
対話することで解決の糸口が見えるとは限らなくても、誰かに話すことで頭が整理されると、不安やプレッシャーを感じている部分がどこなのか見えてくるんですね。
「そうか、わたしはこの部分が不安だったんだな」と知るだけで、かなりラクになります。
というのも。
不安やプレッシャーって漠然としているので、そのもの全体に対して抱いているように感じるのですが、細分化すると、そのものの一部に感じているだけということがほとんどなんです。
たとえば、(あくまで例です)「会社がいやだ!つらい!」って感じると、「もう会社をやめたい!」となりがちですが、同僚にいやな人がいるだけ? 上司とそりが合わないだけ? そもそも勤務時間が多いことが気にくわない? 仕事の内容が合っていない? と不満要素を細かく見ていくと、特にいやだと感じている部分は会社で働くことに関しての全部ではないことがわかります。
じゃあ、その部分だけうまく自分が望むようにできないか?
そう考えていくと、いきなり会社をやめなくてすみます。やめたければやめていいのですが、やめるってまた大きな変化だから、それもストレスで、踏み出すことに二の足を踏んでしまうのが普通の心理。結果「やめるか・やめないか」で堂々巡りして、それもまた心(頭)を疲れさせて、ネガティブなほうに意識が傾いてしまうというスパイラルの原因になります。
特にいやだと感じている部分がわかれば、それを認めただけでもすっきりしますし、具体的な対策も立てやすくなります。
わたしの場合は、かもしれませんが、「いまやれること」がわかると、いきなりかなりラクになるんですね。これは推測ですが、人は「よくわからないもの」にストレスを感じるからだと思います。「どうしていいかよくわからない」というのはそれだけでストレスだから、「いまどうすればいいかわかる」に自分で変えるわけです。
いきなり自分の話に戻すと、そんなこんなで不安やプレッシャーの要素を細かくケアしていきながら、三歩進んでは立ち止まりながら、その「新しいこと」を進めています。
いろいろ書いたけれど、基本、楽しいのです。そして、「なんかしらないけど、やりたい」のです。
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昨日、そのプロジェクトの関係で、打ち合わせをしたのですが、そこで、たとえビジネスだとしても「わたしが楽しい」がやっぱり大事というか、基本だなと再確認しました。
そりゃそうですよね。たとえば、何かを売るにしても、「これ、いいんですよ!」って言っているその人が全然しあわせそうでなく疲労困憊していたら、「それ、本当にいいんですか?」ってなっちゃいますから。
ただ、それはわかっていても、わたしの場合、好きで楽しくやっていたはずのことなのに、自分でプレッシャーをかけたり、自分で抱え込んでしまって疲弊してしまったり、ということが昔はよくあったので、今回はそうならないように、「わたし、楽しんでいる?」という問いかけをするようにしています。
で、楽しく感じられないときはそのプロジェクトに関することはやらない。
これは、最近、原稿を書くときにも心がけていることです。書くことを楽しく感じられないときには書かない。
そうすると、締め切りに間に合わないじゃんって昔は思っていたんですけど、ここ数年は、締め切りに間に合わせるために「書くことをがんばる」より、締め切りに間に合わせるためにも「書きたい気持ちになることをがんばる」ようになりました。
残念ながら書いたものというのは数値で評価ができないので、そのように意識が変わったことが仕事にどう影響しているのかはわからないのですが、わたしに関していうと、仕事で疲弊しすぎるということがなくなり、楽しんでやれるようになりました。
そうなんです、奥さん、「なんでも楽しんでやるのがいい」ってよく言われて、それは本当ですけど、楽しくないときに無理に楽しく感じようとしてもダメなんです。楽しく感じないことが目の前にあるなら、それはいったん置いておいてまずはコーヒーを飲むとか本当に楽しく感じられることをするのがいいんです。で、楽しく感じられるようなことをすると、モードがそっちに切り替わって、さっき目の前にあった楽しく感じないことに対しても何かしら楽しいことを見つけられるようになるんですね。
こういうのこそ、現代社会を生きる知恵だと思うのに、教育の場では誰も教えてくれなかった! 知ってたらもっと若いうちから相当ラクに生きられたのに。と思いますが、まあ、年を取ってふてぶてしくなったからラクになったということも否めず。いま、ちょっと苦しい若い女の子たちには、こういう考え方をするとラクになるよ、ということ以上に、とにかく食らいついて生き延びれば、いつかいま見えているのとはまったく違う世界が見えてくるよ、いまの苦しいが続くわけじゃないよ、ということを伝えたい、とまたおせっかいおばちゃんは思うのでした。
