「なんでこんなことになったんだ!? 」
何かが起こったとき、とりわけ自分にとって好ましくないことが起こったときには、そう考えることが多いんじゃないでしょうか。
「なんでこんなことになったんだ!?」
どうしてそう考えるかというと、きっと原因が知りたいから。
原因がわかれば今後の対処ができる、と考えているから。
でも、物事が起きるときって、いろんなことが少しずつ相関しています。
たとえば、先日、わたしは仕事でほぼ徹夜という若者みたいなことをして、その翌日においしいお寿司を食べたのですが、わたしだけが当たってしまって、嘔吐と下痢に苦しみました。
これ、お寿司を食べたことが原因に思えますが、一緒に食べた人たちは平気だったことを考えると、わたしが前日に徹夜していたことがきっと関係しています。
でも、もしかしたら、徹夜そのものではなくて、徹夜しなければならないほどになっていたという、その時期の生活リズム全体がすでにわたしの免疫システムを弱らせていたかもしれず、徹夜でなくでも起こったかもしれません。
さらに、環境、つまり自分の外側の原因もあります。
お寿司で出てきた生魚全部がダメだったのではなくて、どれか特定のネタだったかもしれません。
あるいは、何か特定のネタではなく、生魚をたくさん食べたということ、つまり量が原因だったかもしれません。
そんなふうに考えていくと、一つの原因を特定することは、まあ不可能です。
だから、「どうしてこんなことになったんだ!?」を考えるのは、わたしは不毛だって思ってやりません。
かといって、また食あたりになってもいいと思っているわけではもちろんないんです。
では、どうするか?
あの日、わたしは、レストランに行く前から、「さすがに徹夜の翌日の食事会はつらいな。ちょっと嫌だな」と感じていました。
レストランに着いて待ち合わせの相手と会うと気分が上がりましたが、コースの食事をいただいている最中に、お腹が苦しくなってきて、これ以上食べたくないって感じていました。
もし感覚に従って食事そのものをキャンセルしていたら、あるいは途中で食べることをやめていたら、食あたりにはなっていなかったかもしれません。
つまり、わたしはせっかく自分の感覚を感じていたのに、それを行動には移していなかったんですね。
・
先週、自分の感覚をキャッチすることが最初のステップだとお話ししたのですが、その次のステップは、キャッチした感覚を実行に移すこと、です。
もちろん、お寿司屋さんでのわたしのように、感じたことに気づきはしたけれど、状況を考えて感じた通りには行動をしないという選択をすることもできます。
感じたことを行動しなければならない、ではありません。
また、感じたことを行動しないことが失敗でもありません。
ただ、感じないまま無視するのと、感じたけれどそれを行動しないことは似ているようで違うんです。
感じたうえで選んでいれば、何を選ぼうともそれは自らが下した選択になります。
そして、いつだって自らの選択こそが尊いとわたしは思っています。
ただ、自分の感覚というのは、自分のことを守るうえに、進化する方に導く羅針盤であることは変わらないとも思っています。
だから、感じていることを行動に移す練習を、できることからしてみよう、というのが今週のご提案です。
・
ちなみに、わたしが自分の感覚を感じて信じて動く練習で最初に取り組んだのは、会議の中で違和感があったときには発言してみる、ということでした。
もう話がまとまりかけていて、終わりの時間も迫っているから、それまでだったら「ここで自分が感じている違和感を伝えてもなぁ。代案があるわけでもないしなぁ」と自分の中に押しとどめて言わなかったようなことを言うようにしてみたんです。
言っても自分の意見が採用されるわけじゃないし、とか、この発言で誰かを不愉快にさせちゃったらどうしよう、とか考えちゃうとしたら、それはAをしたらBという結果になるというような直線的な因果関係にとらわれているということです。
冒頭に述べたように、原因は一つじゃないし、結果も一つじゃないのです。
面白いもので、わたしが自分の考えを会議などで伝えるようになったからと言って、その場でわかりやすく目に見えて何かが変わることはまずありませんでした。
だけど、続けていくうちに、いろんなことが変わっていました。
結果、自分の感覚ほど間違えないものはないという確信は深まるばかりなのですが、これは実験して体験して納得することを繰り返したからこそ得られる感覚であって、やっぱり体験する、つまりとにかく感覚を感じて信じて動くことが先なんだとも思うのです。
というわけで、今週は感覚を信じて動いてみることを意識してやってみませんか?
もちろん、いきなり大きな行動をするのはハードルが高いので、今日のランチはどうしたいか、とか、ふと思い浮かんだ友人に意味なく連絡してみる、とか、まずはどう転んでも痛手は少ないところから。
やってみてのご感想、ご質問などあればぜひお寄せくださいませ。