Short Story Category

短編『黒猫のミケ』

手のひらにのるサイズの小さな猫をもらった。捨てられていたところを保護された黒い猫だ。 まだまだ子猫でこれから大きくなるよ、と保護した人は言った。その人のところにはすでに12匹の猫がいる。「黒猫は不吉っていうか縁起悪そうっていうかで人気がなくて捨てられる猫のナンバーワンなんだよね」とその人はつぶやいていた。 わたしはその猫にミケ、と名付けた。三毛猫ではなく黒猫にミケと名付けるのは犬にネコと名付けるようなものだが、何度その黒猫の顔を見ても、「ミケ」という音が一番しっくりくる気がしたのだ。 ミケはぐんぐん大きく…ならなかった。

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